株式会社アベイルのユーザー情報

経営改革シリーズ導入事例

アパレル生産管理システム業界シェアNo1の経営改革シリーズ。700社以上のユーザー様に導入頂いております。経営改革シリーズ導入のメリットとユーザー様の事例をご紹介致します。

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企業情報

取材日:2015年2月

モノづくりの本場、フィレンツェで注目された「IKIJI」

墨田区の企業4社で手がけるブランド「IKIJI」が、注目をあびている。2015年1月には、フィレンツェで開催された世界最大規模の展示会、ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)に出展をし、各国のバイヤーから高い評価を得た。近江社長はその「IKIJI」の取りまとめ役でもある。

強みに特化して1番になる

精巧は、1950年創業、老舗のカットソーメーカーである。VANやラフルローレンなど有名ブランドも多数手がけてきた。

近江社長が、後継者として入社したのは1980年。まず手がけたのは、業務改善だ。1984年、業界で初めてトヨタかんばん方式を導入し、ロスを減らし、利益率の改善を図った。その方式は、各所の注目を集め、千葉県東金市の工場に海外から視察を受け入れたりもした。

先代のお父様は、科学者でもあり、品質にこだわりを持っていた。近江社長もランチェスターの弱者の戦略〜差別化戦略〜に従って、品質をとことん追求してきた。「中小企業は強みで勝負する。資金はないが、1番になれる強みがある。」

しかしながら、モノ作りの現場には、厳しい時代がやってきていた。 大手アパレル企業が、コストの安い、中国や東南アジアに生産の場所を移し、 衣類の国内生産比率は、1990年には、50%以上だったのが、2012年では、4%以下にまでに減少した。精巧もそのあおりは受けていた。

地場産業の活性化〜つくり手が前に出て評価を得ることをしてみたかった

精巧株式会社は、2007年に「すみだが元気になるものづくり企業大賞」を受賞。 近江社長は、すみだブランド戦略推進検討委員会の委員になった。 委員長に水野誠一氏(西武百貨店の社長)がいる。
「江戸の文化をモダン化・欧米化し、つくり手が前に出ることをしてみたい。」地場産業の活性化を図るべく、委員会でもこの想いを発信してきた。 やがて、その想いに転機が訪れる。

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「すみだが元気になるものづくり企業大賞」

本物のMADE IN JAPANを世界へ

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ブランドブックも手作業で作られている

2011年、精巧株式会社、株式会社テルタデザインラボ、株式会社二宮五郎商店、ウィンスロップ株式会社、4社合同ブランドの「IKIJI」が誕生する。
近江社長は、4社を「地域でもトップクラスの技術力が集まった。本当のMADE IN JAPANだ。」と自信を持って断言する。強いところが集まって、IKIJIが出来た。想いがある人間が集まり、協力し合う。
IKIJIのデザインのディレクションは、株式会社HAKUHODO DESIGNの永井一史氏が手がける。

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面の皮梅ポロシャツ

自我作古

精巧株式会社は、2014年経済産業省より「がんばる中小企業・小規模事業者300社」に選定された。
  前例にとらわれず、過去に手本がなければ、自らそれを作り出す。これまでにない発想で、これまでにないやり方で、商品を売る。
「これからは、つくり手が前に出る時代だ」と近江社長は言う。日本各地の優れた技術を持つ工場と組んでオリジナル商品を開発する「ファクトリエ」(http://factelier.com/)でもポロシャツを販売している。

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「がんばる中小企業・小規模事業者300社」

すみだのモノ作りを世界へ

「IKIJI」は、これまで、三越日本橋本店、東京スカイツリーのソラマチでの販売や藤巻百貨店等のECサイトでも商品を販売してきた。2014年8月には、ショールームも兼ねた初のオンリーショップをオープンした。オープンには、墨田区区長ほか、経済産業省より、副大臣も顔を出した。その後も目まぐるしい日々が待ち受けていた。
ピッティ・イマージネ・ウオモに出展することになったのだ。 翌年2015年1月の出展に向けて、過密スケジュールの中、4社それぞれが強みを活かした新しい商品を開発した。そこにあるのは、「ものづくりに対する熱い思いを見せていきたい」という意志だ。

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IKIJIオンリーショップの店内

会場では、IKIJIのロゴマークの入った日本酒を振る舞う作戦なども功を奏して、沢山のバイヤーがブースに集まった。
イタリアの大手セレクトショップの経営者は「創造性が高く、品質がよい。よく研究されている」とIKIJIを賞賛。精巧の「前掛けTシャツ」は、イタリアのセレクトショップのバイヤーから「ニッポンの職人の技がつまっている」と評価を受け、その場でオーダーが入った。
展示会では、イタリア、アメリカ、ノルウェー等、6社と契約。帰国後も各社からの問い合わせに追われている。感度の高い人が集まる表参道でのPOPUPショップや、NYのブルックリンでも、商品の取り扱いが始まっている。

この反響を近江社長はこのように振り返る。「IKIJIが注目を集めたのはブランドのコンセプトが明確にあり、しっかりと商品、品質に落とし込まれている、からだ。ブランドに文化があるということ。」江戸の文化の欧米化、モダン化をカタチにする、ことを実現したのだ。 すみだは、江戸の文化発祥の地。海外でも、「葛飾北斎がうまれた地である墨田」という認識がある。墨田から世界へ発信していきたい。「IKIJI」を、日本を代表する世界的ブランドにしていく。

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北斎の絵をモチーフにしたニット

江戸の粋、職人の粋

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IKIJIの「イキ」は、江戸の粋、職人の心意気。 近江社長の愛読書『逝きし世の面影』(著:渡辺京二)からもわかるように、 江戸の人々は、助け合いの精神を持ちながら、苦労を苦労と思わず、楽しみ方を知っていた。
IKIJIのショップは、精巧本社の近くに約50年前に建てたビルの1Fを活用し、2Fではテルタデザインラボがモノ作りに励んでいる。これも助け合いの精神だ。

近江社長は、墨田区生まれ、墨田区育ち。若い頃は、墨田が好きではない時期もあった。ものづくりが厳しい時代を迎えて、苦労もあった。それでも、品質にこだわり続け、追求してきた。
墨田のものづくりの技術力、江戸の粋、日本の良さ、あらためて感じているという。日本は、自分たちの良さに気づくべきだ、と。今では、ここ墨田の地場産業の活性化を率いている。
江戸文化発祥の地、すみだのモノ作りで世界を目指す。江戸の粋を世界に発信する。IKIJIは、今後、協力会社を増やし、次回のピッティ出展に向けても大忙しだ。

問題点を追求し、無駄をなくす

アベイル小谷との出会いは、20年以上前。東京ニットファッション工業組合の情報化の会合で出会った。 「業界では一番古い時代からの付き合いになる。全然変わらないね。常に前向きでパワフル。」と当時の小谷について語る。 大手他社のシステム会社の中で、アベイルを選んだ理由は、小谷を信頼出来る人間だと思ったから。 強みに特化して1番になる。その魂を小谷にも感じた。

「システム導入においての困難な点はあったか」という問いにはこう答える。 「100%思い通りとまでは言わないが、仕組み化されているのでスムーズだった。 システムを導入したら、システムをいかに使いこなすか、が重要だね。」

アベイルからひとこと

近江社長とは、20年来のお付き合いになります。当時から、両国の中でも、新しいことにチャレンジをし、システム化についても積極的に考えておられる方でした。売上げをのばしていくことが難しい時代に、利益をあげていくことに注力されておりました。

システム導入の目的は無駄な材料在庫を減らし、無駄な発注をしないという改善プランを模索することでした。商品ごとの原価計算が可能になり、そのデータから社内問題の把握・改善の追求が出来る様になったことが、システム導入のメリットだと思います。

精巧様は日本のカットソーをひっぱっていく企業です。MADE IN JAPANにこだわりを持って、地域を含めた活性化に勢力的に取り組まれている近江社長。これからも、システム側からサポートさせて頂きます。

小谷社長

代表取締役:小谷 理実