VStitcher × AIでオリジナルプリントTシャツ作ってみた【プリント&実物試着編③】
- 3D担当
- 4月2日
- 読了時間: 8分

はじめに
今回はついに前々回、前回で作成したデータをもとに実際にTシャツにAIグラフィックをプリントして、試着をしたいと思います!今まではデジタル上でのみの確認だったので、実際にはどのようにプリントされるのか、、ドキドキしますね。。
簡単にこれまでの作業をおさらいすると、、
Illustratorの生成ベクターとWhiskでAIグラフィックデザインを作成
Illustratorでプリント用に解像度を調整
VStitcherでプリントサイズと位置の調整してシミュレーション →サイズ感や男女着装比較
使用したツール
Illustrator(Adobe) データ確認のため使用 生成ベクター機能を使用してオリジナルのグラフィックデザインを生成し、Tシャツにプリントするデザインを作成します。
Whisk(Google) プロンプトを細かく書かなくても、画像を組み合わせて新しい画像を生成してくれます。プリントデザインの生成に使用します。
VStitcher(BrowzWear) 3Dアパレルシミュレーション&デザインツール。今回はプリントデザインの位置調整に使用します。
キンコーズ この記事で解説 最終的にTシャツをプリントする店舗です。
目次
プリント用データの最終チェック
実際にプリントのお店に行く前に、プリントの要件を満たしているのかしっかり確認しておくと安心です!
カラープロファイルの確認
プリントするに伴い、まずはカラープロファイルの確認をしましょう。
カラープロファイルとは、デジタルと実物(印刷物)での色の表現方法のこことです。同じ画像でも、スマホやPCで見たときと、上に印刷された色が違って見えることはありませんか??これは、色の表示方法が違うからなんです。
RGB(レッド・グリーン・ブルー)→スマホやPCでの表示方法(明るく鮮やかに見える)
CMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)→印刷での表示方法(RGBより少しくすんで見えることが多い)
今回はプリントTシャツ、つまり印刷物なのでCMYKになっている必要があります。今回のグラフィックデータはIllustratorで作ったので、Illustratorでの確認方法を簡単にご紹介します。
グラフィックのアートボードを選択して、「ファイル」→「ドキュメントのカラーモード」→「CMYKカラー」にチェックが入っているか確認しましょう。

データ形式と解像度の確認
ついでにグラフィックデータの形式も確認しましょう。今回印刷するキンコーズさんでは、「PNG」または「JPG」形式に対応しているので、どちらかの形式であれば問題ありません。
「ファイル」→「書き出し」→「スクリーン用に書き出し」から、書き出し形式をどちらかにして書き出しましょう。
あとは解像度も印刷用なので「300ppi」に設定しておきましょう。

USBなどにプリント用データを準備
書き出しができたら、データをUSBなどの持ち運び可能な媒体にコピーしておきましょう。今回はポータブルSSDをUSBケーブルで繋いで使用しました。お持ちの媒体がお店のPCに対応しているかご確認ください。
キンコーズさんでプリント
データの準備ができたので、キンコーズさんに向かいます!
今回はプリントTシャツができる店舗、「キンコーズ・新宿南口店」さんにお邪魔しました~

プリント方法について
今回プリントした方法は、インクジェットプリントです!

インクジェットプリントは、紙にプリントするプリンターと同じ仕組みです。
デザインの再現性が高くてきれいにプリントできるのが特徴ですが、ちょっと淡く柔らかめな仕上がりになります。
プリントまでの流れ
まずは受付でTシャツプリントを注文します。
今回は初めての利用ということで、店員さんが丁寧に教えてくれました!キンコーズさんでは、プリントするTシャツも販売していますが、持ち込みもOKだそうです。今回は白TシャツのMサイズを一緒に購入しました。

ちょっとお店が混雑していたので、番号券を受け取って待機することに。この間に、プリンター横のPCにプリントデータをコピーします。

店員さんがやってきて、プリント手順を教えていただきました。
ここでプリントサイズや位置を調整します。事前にVStitcherで確認したサイズと位置に調整しましょう。

次にプリントする前にTシャツをアイロンがけします。専用のプレス機のようなアイロンで一気にアイロンできます!

アイロンできたら、いよいよプリンターにTシャツをセットします。
Tシャツの真ん中(CF)とプリンターの真ん中のガイドに合わせて、Tシャツをセットしてプリント開始~

キンコーズさんのサイトにも、Tシャツプリントの流れが掲載されていますので、気になった方はそちらもご覧ください~
かかった費用と時間
今回のプリントでかかった費用は、、
フルサイズプリント(店員さんサポート込み)・・・1,650円
Tシャツ購入代・・・990円(全サイズ均一)
合計で、2,640円(税抜)でした!
初回は店員さんサポートになりますが、次回以降はセルフプリントで少しお安くなるそうです。Tシャツも持ち込みすれば、もっと費用を抑えられますよ。
時間に関しては、実際の作業時間は15分くらいでしょうか??おそらくセルフで慣れていれば、10分くらいで終わりそうです。
ただ注意点は曜日や時間帯によっては混雑していて、待ち時間が発生します。初回のプリントは、店員さんに教えてもらいながらの作業なので、店員さんの手が空き次第の案内という感じです。今回の待ち時間は20分くらいでした。
プリント後の仕上がりチェック
プリントが終わったら、もう一度アイロンをかけます。



ちょっと画像では伝わりづらいですが、やはりインクジェットプリントのためか、少し淡い印象がありますが、ちゃんと思っていたサイズ感でのプリントができました~!!
3Dと比較してみると、まず編み目の表現がちょっと足りませんでしたね。そして色はやっぱり少し淡い感じがあります。

後出しになっちゃいますが、実物を見てから3Dの方に修正をしたものも載せます。編み目の大きさや凹凸感を少し出して見ました。

今回はプリントするTシャツは現地調達でしたので、あらかじめTシャツが手元にある場合は3Dで、しっかり再現することも可能です!
実物試着&フィット感のチェック
いよいよ実際に着てみます!
試着した感想
インナーやら着ていますが、問題なく着れました。

3Dとも比較してみましょう。
まずは正面比較から。ちょっと実物は下に履いてるデニムの影響を受けていますが、サイズ感や丈感などは概ね合っていますね。


フィット感に関してですが、今回のTシャツは男女兼用Mサイズなのでややゆったりな感じです。
ちなみに、3Dも実物も身幅は53cm、着丈は67cmで揃えていますが、全く同じパターン(型紙)ではないです。また、色の見え方も少し違うのは、実物の撮影場所と3Dの照明が異なるためです。
洗濯後の状態
洗濯に関しては、普通のTシャツ同様洗って問題ないとのことです。ちなみに今回撮影した時点で、2回ほど洗ってしまっちゃいました笑
プリントしたTシャツの素材にもよりますが、そう簡単には落ちないそうです。心配な場合は、お店の方に確認してください。
まとめ
プリントTシャツを作った感想
想像以上にスムーズにできて、Tシャツデザインはデジタルで完結できると感じました。3Dシミュレーションを使うことで、Tシャツにデザインを載せたときのイメージやフィット感の確認、修正も簡単にできるので、仕上がりへの不安がほぼありませんでした。
3Dツールに関して、まだまだ信用できない!という声もありますが、簡単なTシャツなどは操作もシンプルで、デザインプロセスを効率化できて、改めて相性の良さを実感しました。
また個人的に、VStitcherの中だけで服を作ったことがなかったので、リアルに着れる服ができて感動しております笑絵が描けなくても、AIを使えば気軽に可愛いデザインができて満足です!
VStitcherでここまでできる!
これまでのTシャツのデザインは、手描きや2Dデザインを試作→サンプル作成→修正を繰り返すのが当たり前でしたが、VStitcherを使えば、3D上でリアルなデザイン確認と調整ができますよ!

シルエットやフィット感を3Dで即チェック!
AIで作ったグラフィックをすぐに配置&調整!
実際に着たときのバランスをリアルタイムで確認!
試作なしで完成イメージがほぼそのままプリント可能!
Tシャツなど、シンプルなものに関してはほぼサンプルなしでリアルな完成イメージを作れます。もう何度もサンプルを作る必要がなくなり、デザインスピードとクオリティを両立することができるようになります!
AI×VStitcherの活用(おまけ)
実はプリントTシャツのグラフィックデザイン以外にも、AIの活用方法はあります。ちょっとだけお見せしますね。


こちらはAIモデルにTシャツを着せています。
詳しくはこちらまでお問い合わせください~
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
VStitcherとAIを使えば、Tシャツデザインが簡単にできましたね。試作の手間を減らしたい方や、新しいデザイン手法を試したい方は、ぜひご検討ください!
また次回もお楽しみに~
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